タグ: 精神障害

  • SPIについて

    SPIについて

    SPIとは

    SPIとは、就活するにあたって企業側から求められる採用テストのことです。

    就活している大学生の皆さんが対策していることでも有名ですね。

    SPIはテスト会社の専用会場のパソコンで受ける「テストセンター」や、企業などで受ける「ペーパーテスト」自宅などのパソコンで受ける「WEBテスティング」などの受検方式があります。

    就労移行支援事業所に通う個人の感想ですが、障害者雇用枠では自宅などのパソコンで受ける「WEBテスティング」が多数である印象です。企業で受けるよう言われた方も中にはいましたが、それは少なかった印象を受けました。

    また受検方式が違うと出題範囲や問題の体裁も違うそうです。企業によって出題をカスタマイズできる場合もあるようです。知り合いからの話ですが、性格検査だけ出題した企業の試験を受けたと聞きました。

    一般的にはSPIは基礎能力検査(言語・非言語)と性格検査で構成されます。基礎能力検査は高校卒業程度の知識が必要です。

    これだけだと、SPIがどのようなものか、イメージしにくいと思います。次にSPIの傾向と対策をお話しします。

    SPIの傾向と対策

    ◎非言語問題

    非言語問題には「推論」「図表の読み取り」「集合」「順列・組み合わせ」「確率」「料金の割引」「損益算」「分割払い・仕事算」「速さ」「割合・比」「代金の精算」などがあります。テストの種類によっては、ほかにも出題分野がある場合があります。

    ◎言語問題

    言語問題には「2語関係」「熟語の意味」「熟語の成り立ち」「語句の用法」「文の並べ替え」「空欄補充」「長文読解」などがあります。問題の種類によって頻出度が違いますので注意が必要です。

    ◎性格検査

    大きく分けて3つの項目で診断します。

    • 職務適応性
    • 組織適応性
    • 性格特徴

    職務適応性は、例えば「多くの人と接する仕事」など、様々な特徴を持つ職務に対して、受検者がどの程度適しているかを診断します。組織適応性は、重視する組織風土に対して受験者がどの程度適しているかを診断します。性格特徴は受験者の性格を行動、意欲、情緒、社会関係の4つの指標で診断します。

    ◎時間

    テストセンターとWEBテスティング:言語・非言語合わせて35分間。回答状況によって出題数が変わる。性格検査は第1部が約12分、第2部が約13分、第3部が約11分。

    ペーパーテスト:言語・非言語は別々に実施され30分間。40問程度。性格検査は3部合わせて約40分

    ◎パソコン受検方式の注意点

    1.受験者ごとに出題内容や出題数が違う

    2.問題ごとに制限時間が設定されている

    3.次の問題に進んだら、後戻りできない

    1.は受験者の回答状況に応じて、問題の難易度が変わっていきます。出題内容や出題数が変化するのです。

    2.は1画面に1問ずつ表示されます。その問題ごとに制限時間があり、時間を過ぎると問題は消えてしまい、次の問題に移ってしまいます。

    3.は回答を終えて次の問題に進むと、前の問題に戻ることはできません。

    問題文に慣れていないと、どんどん置いていかれてしまいます。正確で素早い回答を目指していきましょう。

    まとめ

    SPI対策には、SPI対策問題集などの無料掲載の模試サイトがあります。こういった場所で練習して、SPIの傾向と対策を行ってくださいね。

    SPIは悩んでいるとどんどん問題の種類が変わっていってしまいます。そしてある程度問題数が進むとある一定レベルの難易度の問題が続いて出てきますが、それはSPIが被験者のレベルに合わせていることを意味します。試験中に自分のレベルがわかるので嫌になります(笑)

    SPI対策は慣れ、練習あるのみです。数をこなして地道に傾向を押さえるのが遠回りなようで近道だと考えます。皆さんも大学生に戻ったような意識で、日々対策を立てていきましょう。

    一緒に頑張りましょうね。

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  • 就労移行支援事業所も卒業シーズン

    就労移行支援事業所も卒業シーズン

    春は出会いと別れの季節

    就労移行支援事業所も卒業シーズンです。
    一生懸命就活を頑張った方が無事に競争を潜り抜け、卒業を勝ち取っていきます。

    Excelが全然できなかった方が、毎日家で勉強して、難易度の高い関数をいくつも身に着けたり

    企業に面接で聞かれても完璧に答えられるように、症状理解について研究を重ねていたり

    皆さん、すごく努力されています。

    以前、PC苦手だよ…って言ってた方が横で関数の問題をすらすら解いているのを見ると、すっごく焦ります…。
    一生懸命勉強してきたんだなあって。
    私も頑張らないと!

    就職活動の実際

    私は社会人経験がある分、なんとかなるかな、と斜に構えていたのですが、全然書類審査で落とされていて、とんでもなかったです。

    もっと謙虚に学ばないと、と今頃になって気づきました。

    選ばれている方は皆、努力していたり、スキルの高い方です。障害があるから、なんて甘えている人は誰もいません。大企業からの求人ばかりで、そこには数回の面接と適性検査が待っていることがほとんどです。

    求職者は多面的に能力を見られてしまいます。一般的な志望理由などだけでなく、障害についての様々な質問にも答えなくてはなりません。そこで、どれだけ自分が障害理解を果たしているかも見られます。

    面談は緊張します。面接官は皆優しいけれど、でも例えば「英語ができない」と一言いうと途端に相手の勢いが削がれてしまい、面接時間は短く終わり、結果もやっぱり駄目だった、なんてこともありました。自分の能力の足りなさ加減に泣きたくなります。でも、事実、英語は苦手なのだから仕方ありません。見栄を張ったところでミスマッチじゃダメですよね。

    まとめ

    こんな具合で、私の就活は厳しいです。でも、自分磨きは怠らないようにしないと永遠に就職できない。だって50代ですから!

    本当に厳しい挑戦だと自分でも思います。でも頑張りますね。

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  • 統合失調症が発症した経緯

    統合失調症が発症した経緯

    発症時の状況をお伝えします

    プロローグ

    私は発症してから医療に繋がるまで3~4年くらいかかりました。ほとんどの人に気づかれませんでした。たまに気づかれてもその人のもとから姿を消していました。

    医療と繋がらなかった私は今振り返っても危険な存在だったと思います。

    正直言って、そんな過去を振り返るのは気が重いです。無理せず書ける範囲で書こうと思います。

    ある日突然、じわじわと

    それは突然のことでした。

    ママチャリで自転車通勤をしていたら、全身ブランド物でキメている男性が私の前をおしゃれな自転車で走っていました。その時、確信したのです。「私をつけている」と。

    不思議ですよね。でも病気でない人も勘が働いてピンとくることってあると思うんです。まさにそれと同じことが私の中で起きました。

    私は想像を巡らせます。あんなお金のかかった格好をして私をつけているなんて、資金の潤沢な集団が私をつけている?なんのために?誤解されている?

    ・・・全く支離滅裂な思考ですが、病気なので、当時は矛盾を全く感じませんでした。

    「私はつけられている」これは確信でした。

    すると私は町中にいても、いろいろな人につけられていると感じるようになりました。洗練されたスレンダー美女にとか笑。そんなわけないのに。でも当時は、仕事で用事を済ませているわずかな時間でもつけられているように感じたのです。

    PCが乗っ取られていると感じたこともありました。某銀行のアクセスがどうしてもスムーズにできなかったのです。PCのプロに遠隔操作でPC内部をチェックしてもらっては異常なしと言われ、でも遠隔操作でPCが自由に動かされる様を見て、余計「実は乗っ取られている、この人は見破れていないだけだ」と確信を深める始末でした。

    私はだんだん仕事に支障をきたすようになりました。でも基本一人で仕事をしていたので、会社の誰も私の異常に気付きませんでした。

    ただ、私自身は苦しくなっていきました。

    自己紹介の記事にも書きましたが、車や自転車や通行人が集団で私の自転車の進路を塞ごうとしてきて、私は進むだけでも精いっぱいだと思い、わざわざ遠回りして職場に向かっていたり、横断歩道を渡っていたら、息子のニックネームをすれ違いざま呼ばれたりとか、ホラーじみたことが日常になっていたので、もう通勤は限界だ、と思うようになっていました。

    でも、これらは幻聴や妄想だ、という発想には全く至りませんでした。私は付け狙われている、としか思えませんでした。そこがこの病気の怖いところです。

    結局、私は会社を退職せざるを得ませんでした。

    まとめ

    妄想や幻聴について、書いてみました。実際はもっと酷いこともあったのですが、今日はこの辺で。

    私は病気の症状が苦しくて、社会ではもう生きてゆけないと感じました。自分を追いかける組織の正体もわからないし、なんでこんなことになっているかと思いました。この時、もし医療と繋がっていたらと切実に思います。

    私は病識が全くなくて、医療と繋がれませんでした。でも夫には「あの人はおかしい」「関わらない方がいい」とか妄想全開でしゃべっていました。でも夫が自発的に私を病院に連れて行ったのは2回だけ、結局4年ほど放置されて、最後は医療保護入院になりました。

    「なんで?」と聞くと「嫌がっていたから」。よくよく聞いてみると、夫には精神医療は敷居が高すぎて、どうしたらいいかわからなかったようです。

    でも、就労移行支援事業所にいる同病の方と話をしてみると、だいたい半年くらいで医療と繋がっている様子。私は特殊だと言えると思います。

    病気を長引かせていいことなんて、何一つありません。危険です。言動に危うさのある人が周囲にいたら、関係性が薄かったとしても何とか医療と繋がるようにしてほしいと思います。

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  • 私が就労移行支援事業所に通うまで

    私が就労移行支援事業所に通うまで

    私が就労移行支援事業所に通所するまでの手続き方法を紹介します

    就労移行支援事業所の利用条件

    利用するには次の4つの条件をすべて満たしていること

    • 一般企業で働くことを希望する方
    • 身体障害、知的障害、精神障害、発達障害、難病などがあること
    • 18歳以上で満65歳未満の方
    • 離職中の方  ※休職中の方が、職場復帰を目的とする場合でも利用可能

    期間:原則として2年間

    私が就労移行支援事業所に通うまで

    就労移行支援事業所への本通所が決まるまでを、長いですがまとめます。

    1.ネットで情報を集める

    「障害者 仕事 ●●(地域)」で検索したら、就労移行支援事業所のことを知りました。その後、「就労移行支援事業所●●(地域)」などで検索しました。

    2.これはと思った就労移行支援事業所(数か所)にコンタクトを取る

    3.就労移行支援事業所から、主治医と市区町村に就労移行支援事業所の利用希望を伝えるよう促される

    4.主治医に伝える→主治医から就労移行支援事業所の利用を認められる

    5.市区町村に就労移行支援事業所の利用希望を伝える→就労移行支援事業所と打ち合わせるよう言われる

    6.就労移行支援事業所に電話→体験通所する(数か所)

    7.気に入った就労移行支援事業所に通所を決める→週2回の仮入所となる

    8.就労移行支援事業所に相談しながら、市区町村に障害福祉サービス受給者証の申請を依頼する

    9.医師の意見書などの必要書類を揃えて市区町村の障害福祉窓口で申請する

    10.市区町村の障害福祉窓口に出向いて、サービス等利用計画案を作成する。
    非常に簡易的なもので、窓口担当者と一緒に1時間ほどで作成→提出

    11.私の場合、数週間で障害者福祉サービス利用の支給が決まりました。その後1か月ほどしたら障害福祉サービス受給者証が届きました。

    12.就労移行支援事業所は障害福祉サービス利用が本決定した段階で無事本入所となります。

    まとめ

    就労移行支援事業所の利用が無事決定するまでをまとめました。

    わかりにくかったらすみません。要は体験入所中に「障害福祉サービス受給者証の申請」を行う必要がある、というのが肝です。

    受給者証申請にあたって「サービス等利用計画案」を作成するのですが、これは私の市区町村の場合自分で作成するものの、とても簡単に作成できる内容でした。担当者の方の説明込みで1時間程度で作成は終わりました。

    通所への道は、こう書くと一見面倒そうですが、市区町村の障害者福祉の担当者の方や就労移行支援事業所の担当者の方が優しく手続き方法を教えてくれます。

    就労移行支援事業所は特色も様々です。私は自分の障害理解がより深まりそうな事業所を選びました。とても満足して通っています。

    就労移行支援事業所を紹介するサイトもあるので、よく吟味して納得いく事業所を選んでくださいね。応援しています!

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  • 精神障害者保健福祉手帳の取得方法(東京都)

    精神障害者保健福祉手帳の取得方法(東京都)

    ここでは東京都の場合を説明します

    必要書類

    マイナンバーカード

    申請書にはマイナンバーの記載が必要です。

    マイナンバーカードがない場合

    • マイナンバーが記載された住民票の写し
    • 住民票記載事項証明書
    • マイナンバー制度の通知カード(記載された住所氏名が住民票と一致している場合、有効)

    のいずれかに加え、

    • 運転免許証
    • パスポート
    • 精神障害者保健福祉手帳 など

    本人確認のための公的書類の 両方 が必要です。

    マイナンバーカードさえあれば、1枚で済むので便利です。さらに

    • 申請書・・・区市町村窓口にあります。
    • 診断書・・・区市町村窓口にありますが、病院が区市町村と同一書式の診断書をあらかじめ用意している場合も。診断書は初診日から6か月を経過した日以後に作成され、かつ診断書作成日から3か月以内に申請する必要があります
    • ご本人の写真・・・申請前1年前に撮影したもの。縦4cm×横3cm 普通の証明写真のサイズです。脱帽、上半身を写したもの。裏に名前と生年月日の記載を。
    • 現在お持ちの手帳の写し(更新の場合)
    • 印鑑・・・区市町村により、要らない所もあるようです

    をご用意ください。

    障害年金を受給されている場合など、申請の詳細は東京都ホームページをご覧ください。

    申請方法

    〇 申請は、精神障害者本人が行うことが原則ですが、家族等の代行も可能です

    〇 申請窓口はお住まいの区市町村です

    〇 申請に基づき審査を行い、等級が決定されれば手帳が交付されます。

      判定基準の詳細はこちらをご覧ください。

    障害等級

    • 1級 日常生活の用を弁ずることを不能ならしめる程度
    • 2級 日常生活が著しい制限を受けるか、又は日常生活に著しい制限を加えることを必要とする程度
    • 3級 日常生活又は社会生活が制限を受けるか、日常生活又は社会生活に制限を加えることを必要とする程度

    紙の手帳とカードの手帳が選べる

    令和2年10月1日以降に手帳の申請を行う方は、カード形式か従来の紙形式かのいずれかを選べます。

    すでに手帳をお持ちの方は、2年ごとの手帳更新等のタイミングで、紙からカード形式に切り替えることができます。

    尚、カード形式の手帳の発行には紙形式の手帳より2週間程度時間が多くかかります。

    手帳の受け取り

    申請した区市町村窓口で受け取ります。

    区市町村によっては郵送での受け取りができるところもあるようなので、区市町村窓口にお問い合わせください。

    手帳の有効期限は 2年 です。

    顔写真がカラーになります

    令和6年1月から、カード形式の手帳でしたらカラーの顔写真を選べます。

    でも今まで使っていた障害者手帳も期限内なら問題なく使えますのでご安心ください。

    カラーの顔写真に切り替えたい方は、2年ごとの更新時期に区市町村窓口に申請してください。

    LINEによる通知サービス

    令和6年3月1日より、精神障害者保健福祉手帳又は自立支援医療受給者証(精神通院)をお持ちの方及びそのご家族に対し、更新手続き開始1週間前にLINEにより通知するサービスを開始しました。

    ※更新手続きとは、現在の手帳や受給者証の有効期限の3か月前からを指します。

    お名前や連絡先の登録は不要です。

    登録はこちらからどうぞ

    これなら登録手続きを忘れずに済みそうですね!

    受けられるサービス

    <公共料金等の割引>

    • 鉄道、バス、タクシー等の運賃割引
    • 携帯電話料金の割引
    • 上下水道料金の割引
    • 心身障害者医療費助成
    • 公共施設の入場料等の割引

    <手当の支給など>

    • 福祉手当
    • 通所交通費の助成
    • 軽自動車の減免

    <その他>

    • 公営住宅の優先入居
    • 所得税の控除
    • 相続税の控除

    まとめ

    調べてみると受けられるサービスは多くあったのですが、障害が知られてしまうかもと思い、私は映画館での割引くらいでほとんど使っていませんでした。もったいないですね。今度利用しようと思います。

    手帳の申請は自力で行ったのですが、必要書類を集めるのが苦痛でした。マイナンバーカードがあったからよかったものの、なかったら大変でした。もしマイナンバーカードがない方がいらしたら、ぜひ作っておいてくださいね。

    書類がしっかり揃ってさえいれば手続き自体は淡々と進み、問題なく受理されました。私の場合、審査も無事通りました。でも非該当の決定をされる方もいます。本当にケースバイケースのようです。

    もし悩んでいる方がいましたら、まずはチャレンジしてみることをお勧めします。障害者就労への道が広がることも。あなたのペースで手続きを進めてみてくださいね。

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  • 自己紹介

    自己紹介

    発症

    ある日。

    自転車で通勤していたのですが、何台もの自転車に追いかけられたり、数台の自転車や車が私の通り道を塞いでくるので、いつもカーチェイスみたいで、私は遠回りして自転車から逃れながら通勤するといった具合でした。

    また、大きな町の交差点の信号が青になって歩いていたら、すれ違いざまに「〇〇」と子供のあだ名を呼ばれて、なんでうちの子のあだ名を知っているのか、情報がどこから漏れているのか、うちの子はまだ小さいのに…と怖い思いをしました。

    その後、家の電話が盗聴されていると思い、公衆電話で電話するようになりました。

    他にも言い出すときりがないのですが、私は典型的な妄想を抱えた人間で、しかもその妄想を夫以外の誰にも知られないようにしていたので発見が大幅に遅れました。(訳あって夫には妄想丸出しで話していても放置されていました…。怖いですね)

    医療につながるのがすごく遅かったです。その間、私は自殺未遂したり、友達を失ったりと散々でした。

    それでも本人は病気だとは思わなかったです。私は以前から勘が鋭くて、その鋭さを仕事に生かし、よく成功させていました。(でも病気になってからはピンとくるものがあると、「きっとそれは妄想」と打ち消すようになりました(笑)自分を信じられなくなるのは悲しいものです)

    妄想は些細なことから誇大妄想へと広がっていきました。なのに病気ゆえ、本人の中では論理的に全く破綻していないのですから怖いものです。

    私は医療保護入院となりました。

    でも病識がなかったのと、入院した時に拘束ベルトでぐるぐる巻きにされておむつをはかされて半日放置されたために、これのどこが医療なのかと反発し、看護師さんに隠れて薬を飲んだふりしては吐き捨てていました。

    すると半年後、家で問題を起こして、今度は民間の救急車で無理やり別の病院に運ばれてまた医療保護入院となりました。

    入った病院はとても厳しいところで、患者も症状が重い人ばかり。前回の病院は入院後3週間くらいで外出OKだったのが、この時は保護室を出た後も全然庭にも出られず、ずっと閉鎖病棟の中で閉じ込められて過ごしていました。

    どんな妄想を持っていたか、病院で全くと言っていいほど話さなかったのに、3か月半も入院となりました。この時は日常に戻れない焦りが酷くて、精神的に非常にきつかったです。でも妄想は服薬が功を奏してぴたりと止まりました。

    私には薬の効果は絶大でした。薬が合わなかったり、ものすごい量を飲まされて再調整に苦しんでいる方もいるのに、私はラッキーだったと思います。予後が良かったです。

    現在

    今は妄想はほとんどありません。ちょっとだけ「なんか言われている?」くらいに思うことがありますが、それも「妄想きたな」とすぐに打ち消せます。

    それでも退院してから数年間は引きこもりになりました。

    妄想を現実のものとして生きている期間が長くて、現実に戻ってきた時に戸惑ってしまったからです。

    私はまだ、真の現実を生きる準備ができませんでした。子供の保護者会なども欠席しました。三者面談に行った時などは私なんかが行っていいのだろうか、という思いに駆られました。自分に自信がなかっただけでなく、自分にスティグマを貼っていました。私みたいなものが社会生活を送っていいんだろうかと、卑屈になっていました。先生とは笑顔で会話し、何の問題もなく終わったというのに。

    就労移行支援事業所

    今私は、病院のデイケアを経て、就労移行支援事業所に通っています。そこで、自分を大切に考えてもいいんだ、卑屈になることもない、堂々と自分らしく生きていいんだと、職員さんや通っている利用者さんから学びました。

    後遺症の程度は様々ですが、皆さん一生懸命に日々を過ごしています。個人的には優しくて穏やかな方が多い印象です。疲れやすい方が多いようですが(私もその一人です)でも、こまめに休息を取ることで症状の発現を抑えているようでした。

    べてるの家では、症状がある自分も含めてありのままの自分だと、症状ごとまるっと自分を受け止めていたように個人的には感じました。症状を持ちながらも客観的に自分を見つめることの大切さ。べてるの家にはこれが自分なんだと生きる方々と、それを受け止める周囲の人々の素晴らしさがあります。

    怖い病気なので、伝えることには慎重であらねばならないと思いつつ、薬を飲むことの大切さと、みんな病気と折り合いをつけながら今日1日を「ぼちぼち」と生きている、その命の輝きは伝えたいです。

    私たちは病気に翻弄されている。ともすると弱い。生きていくことは困難だと思う。でも、自分らしく生きたいという思いがある。病気の症状も重さも十人十色だし、回復は紆余曲折を辿るけど、でも一歩一歩進もうと目指すことの大切さを信じている。

    何が起こるかわからないのが私たちの生きている世界です。何が起こるかわからないというのは良くないことが起きる可能性だけでなく良いことだって同じように起こる可能性があるという事

    大野裕

    希望を持っていきたいですね。

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